地元の農産物を使ったふるさと料理から 健康をいただきましょう!
地元の農産物を使ったふるさと料理から 健康をいただきましょう!
各地域では昔からふるさとの味といわれる、たくさんのおいしい料理があります。
しかし、近年、その料理がだんだん家庭で作られなくなってきました。
その原因は、食の欧米化や忙しい時代になってきたなど、色々ありますが、ふるさと料理には、健康的な食生活が送れる秘訣がたくさんあります。
ふるさと料理には、その時期に収穫できる農産物を使って、主に日常的に食べられていた料理と、年間順次行われる行事に食べられていた料理と2種類に分類できると思われます。
1 ふるさと料理は旬の農産物を使う
旬の農産物は他の時期に比べ、栄養価が高いことが、女子栄養大学の研究でも証明されています。
たとえば、ビタミンCの含有量は、冬期収穫したほうれん草と比べ夏期はかなり少なくなってしまいます。他の農産物についても季節による栄養価の変動があることが報告されています。(注1)
2 ふるさと料理は栄養バランス抜群
●日常食では
おっ切り込みや煮込みうどん、すいとん、けんちん汁、かて飯、煮物、漬け物など、多種の農産物を使い、栄養バランスに優れています。
●行事食では
特に行事食には、穀物と豆を組ませた料理が多いのに気づきます。
たとえば、草餅、柏餅、赤飯、冷や汁(すったて)、まんじゅう、ぼたもち、いなり寿司、あんころ餅などです。
また、日常食では御飯に味噌汁はつきものでした。うどんもしょうゆ味でいただきます。1日1回の味噌汁はその時期の野菜もふんだんに活用でき、豆腐や海草など多種の食品が同時にとれます。
味噌やしょうゆも、米または麦と大豆を組ませて発酵させたものです。
実はこの組み合わせ、優れた訳があったのです。
穀物と豆は同時に食すと、タンパク質の必須アミノ酸の不足部分を補い合い、必須アミノ酸の利用を向上させることができます。世界各地の伝統食でもこの組み合わせが多いようです。
動物性の肉ばかりでタンパク質をとるようにすると、動物性脂肪の摂り過ぎにつながります。
肉などあまり食べなかった時代でも、味噌やしょうゆを調味料で使ったり、味噌汁を毎日食す食習慣はとても利に叶っていたことになります。
3 ふるさと料理を継承することは、地域の文化や農業を育む
収穫してから日数が経過するにつれて、特にビタミンCは減少してしまいます。(注2)
農産物直売所では、農家が新鮮な季節の農産物を出荷するとともに、農家の女性達も添加物をできるだけ使わず、地元の新鮮な農産物を優先して使っているふるさと料理を販売しています。
新鮮な農産物を食すため、自家菜園や直売所を活用し、ふるさと料理を生活に組み込むことは、健康管理にも良いし、農地も有効に活用できる事につながります。
「ふるさと料理は手間がかかり、作るのがたいへん。」という方が多いですが、材料さえそろえば、簡単な料理が多いのです。
家により少しづつ作り方や味が違いますが、なつかしいその味は心も和ませるとともに、季節や文化も家族で味わうことができます。
各市町村ごとに「ふるさとの味伝承士」が、埼玉県知事から認定を受け、小中学校の子供達や観光客にふるさと料理の作り方を教えています。御活用ください。
また、詳しくは、インターネットで「東松山農林振興センター」と入力し、検索してみて下さい。
問い合わせは、東松山農林振興センター農業支援部または、各市町村農政担当課へ
【注釈】
掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。
- 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
- 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
- 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。