タマネギ 元肥にリン酸肥料を十分に

タマネギ 元肥にリン酸肥料を十分に

タマネギの生育は、15~20度の冷涼な気候が適し、10度以下では生育が停止しますが、春になり気温が上がり、日が長くなって肥大します。

[品種]早生品種は収穫期が早い半面、貯蔵性に劣り、反対に中晩生品種は収穫期が遅いが貯蔵性に優れます。長い間収穫を楽しむには早生と中生を作ることをお勧めします。早生には「ソニック」(タキイ種苗)、「浜育」(カネコ種苗)など、中生には「アトン」「O・K黄」(いずれもタキイ種苗)などが良いでしょう。なお、サラダ用の赤系品種には「湘南レッド」(サカタのタネ)などがあります。

 

[畑の準備]植え付けの2週間前に、1平方m当たり苦土石灰100gを散布してよく耕しておきます。1週間前に化成肥料(N-P-K=15-15-15%)100g、過リン酸石灰(過石)50g、堆肥2㎏を全面にまき、深さは20cmくらいに耕します。ベッド植え(4条植え)にする場合は幅90~100cmの栽培床を作ります(図1)。すじ植え(1条植え)では、畝幅60cmとし、幅20cmの溝を掘り、畝1m当たり化成肥料50g、過石30g、堆肥1㎏を入れて、土とよく混ぜておきます(図2)。

 

 

[植え付け]11月に入ると園芸店で苗の販売が始まります。草丈20~25cm、太さ5mm程度の苗を購入し、霜の降りる前までに植え付けると良いでしょう。ベッド植えでは、黒ポリマルチを張れば雑草が抑えられ、地温を上げて生育が良くなります(マルチ栽培)。穴開きマルチを使う場合は穴の規格に応じて、条間15~20cm、株間15cmに植えます(図3)。1条植えでは、株間10㎝程度にします(図4)。

 

 

[追肥]1月上中旬と2月中旬~3月中旬に、1平方m当たり化成肥料20gを株元にまき、土寄せします。マルチ栽培では、株元(マルチ穴)に化成肥料を施します。

[病害虫の防除]葉が白くカスリ状となるネギアザミウマ被害には、オルトラン水和剤などで防除します。さび病やべと病には、ジマンダイセン水和剤などで予防します。

[収穫]畑全体の7~8割の茎葉が倒れたら引き抜きます。2~3日、日に当てて干してから、数球ずつ束ねて風通しの良い所につるし、貯蔵します。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

 

一覧へ

【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。