イチゴに有効なポリマルチの方法

イチゴに有効なポリマルチの方法

 イチゴの株元の地面に、薄いポリエチレンフィルムを敷くことをポリマルチと呼んでいます。こうすることで地温を高め、降雨によって地表面が固結することや、肥料の流亡を防ぎ、さらに黒色フィルムを用いれば雑草は生えないし、果実への土のはね上がりも防げるなど、一石五鳥の効果が得られます。
 マルチをする際に大切なことは、まず、覆う時期を選ぶことです。イチゴは冬に入ると生育が止まり、草姿を小さくして休眠に入りますが、3月になると新葉が生長しはじめ、やがて春めくとともに盛んに葉数が増えてきます。自然の状態で休眠から覚め、新葉が動きはじめるころがマルチをする適期です。
 マルチをするには、図のようにうね全体にイチゴを覆うようにフィルムを敷き、風に飛ばされないよう周囲の裾部に土をかけます。風のない日に行うと能率よく作業ができます。全面を覆った後に、イチゴの株が当たっているところをカミソリの刃で十文字に切り込むか指先で破いて、イチゴの葉を上にのぞき出させます。穴が大きくあき過ぎたら、株元付近を土で覆っておきましょう。また、ところどころに土をかけて重石をし、フィルムが風でばたつかないようにします。
 200412.gifマルチをしてしまうと追肥ができなくなりますから、その前に株間に肥料をまき、クワで軽く中耕して土と混ぜておくことが大切です。また、マルチをする前に、株元の枯れ葉や病葉があれば取り除いて、きれいに掃除をし、マルチ後のまん延を防ぐようにしましょう。

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。