春一番の種まきはトンネル栽培で
春一番の種まきはトンネル栽培で
年が明けて一番早く種まきができ、新鮮な野菜が不足する冬の端境期に自家菜園ものを収穫することができるのは、トンネル栽培です。
種まきができるのは2月上旬から(関東南部以西の平坦地の場合)ですので、早めに畑を耕し、土を寒気にさらしておきましょう。そしてまく前に幅1mのベッド(上げ床)を作り、1平方m当たり完熟堆肥(たいひ)6~7握り、油かす大さじ7杯、化成肥料5杯ぐらいを全面にばらまき、よく耕します。
このベッド上に、図のようにくわ幅のまき溝を3列作り、中央の列に育ちの遅い三寸ニンジン、外の列にホウレンソウ、小カブなどを種まきします。土が乾いていたら前もってたっぷりかん水しておくことが大切です。覆土はニンジンはごく薄く1mm内外、ほかは7~8mm程度とし、そのあとくわの背で軽く鎮圧し、細かく砕いた完熟堆肥または、もみ殻くん炭(購入品ならピートモスまたはヤシ殻)をごく薄くばらまいておきましょう。
フィルムは1・8m幅を用い、骨材を低めにトンネル上に挿してフィルムを覆い、四周のすそに十分土を掛けて完全密閉状態を保ちます。乾く畑なら7~10日に1回ぐらいすそを開けてかん水しますが、それ以外は換気する必要は全くありません。
早く発芽した小カブが本葉2枚ぐらいになったころからトンネル頂部にはさみで径5cmほどの小穴を開け、換気します。日中30度以上にならない程度に穴数を増やし、暖かくなれば次第にすそを上げ、ついには全開し軟弱にならないよう管理します。
3月下旬ごろからホウレンソウ、小カブそしてニンジンの順に収穫できます。
【注釈】
掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。
- 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
- 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
- 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。