結球ハクサイの収穫と防寒対策
結球ハクサイの収穫と防寒対策
晩秋に入ると大きく育った結球ハクサイの収穫期に入ります。球の頭の方を手のひらで押さえて、硬くなっていたら収穫の適期入りです。
上手に育てたつもりでも、株によって球の締まり具合はかなりばらつきが出るので、出来上がったものから順次収穫しましょう。
そして、結球を終えた株がかなり残った場合には、畑でそのままにしておくと厳しい霜や寒風にさらされて、球の頂部の柔らかな葉や外葉がカサカサになり、球がやせて、やがてそこから腐り込んだりして、せっかく丹精込めて育てたハクサイが食べられなくなってしまいます。
未収穫のものは防寒対策を上手にして長い間利用できるようにしたいものです。
畑での一番簡単な防寒対策は、霜が降り始めてきたころ、すでに収穫した株の、畑に残されたしおれた葉(できるだけ下葉の大きいものがよい)を拾って、球の頭上に3~4枚覆っておく方法です。しおれた葉ですから帽子のようにかぶさり、風で飛ばされにくいので好都合です。飛ばされたらまた掛け直します。
もう少し長く置きたい場合は、なるべく多くの外葉で球を包むようにしてポリひも、稲わらなどで縛っておきましょう。ハクサイが勢い良く育っている間は葉が折れたり、破れたりして作業しにくいですが、多少霜に遭い、葉の水分が少なくなってからの方がやりやすいと思います。
べた掛け資材(不織布)があればそれを2~3枚重ねにして、風で飛ばされないように工夫して覆っておくのも一つの方法です。プラスチックフィルムは、ハクサイに直接触れていた場合、覆われなかったものよりも低温になり寒害を受けてしまうので、使わないでください。
畑から収穫して貯蔵するには、少量なら四つ切りくらいにカットし、ラップで密閉して冷蔵庫に収めます。球を丸のまま保存するには新聞紙に包んで冷暗所に置きましょう。
多数の株を長時間、品質良く貯蔵するには、畑から太根をつけたまま掘り取り、竹林や樹林の下、あるいは作業倉の軒先など直接霜の当たらないところに根元を上にして並べておきます。腐り始めた株は早めに発見して取り除き、隣の株に伝播(でんぱ)しないよう心掛けましょう。
【注釈】
掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。
- 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
- 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
- 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。