イチゴの植えつけと管理の要点
イチゴの植えつけと管理の要点
イチゴは苗づくりから始めると栽培期間が1年近くもかかり、収穫は露地栽培では約半月で終わってしまうので、家庭菜園では取り組みにくいものでした。しかし、太陽をいっぱい浴びた旬のイチゴの魅力は格別で、育てたいと希望する人は大変多いものです。
幸いなことに、最近ではイチゴ事情がだいぶ変わり、入手が難しかった苗が出回り始めました。また、大手種苗会社からは、新品種を含めた数々の品種の苗が販売されるようになり、栽培に取り組みやすくなったといえるでしょう。
イチゴの植えつけ適期は、10月中・下旬(関東以西の平たん地の場合)です。早めに苗の購入予約をし、良い苗を確保しましょう。 露地やトンネル栽培では「宝交早生」「ダナー」が従来からの代表種ですが、ハウス栽培や、日当たりの良い軒下でプランターを使った早取りでは「章姫」「とよのか」などがいいでしょう。
植えつけ15~20日前までに、元肥として完熟堆肥(たいひ)と油かす、有機配合肥料、化成肥料などを、ベッド全面に散布し、15~18cmの深さによく耕し込みます。
イチゴの根は肥当たりに大変弱いので、植えつけまでに肥料が十分に分解していることが大切です。プランターの場合は、ピートモス主体の専用培地を用い、肥料含有量を確かめ、少ないようならば、事前に油かすと化成肥料を少々補います。未熟な腐葉土や有機質肥料を直前に施用することは禁物です。
畑でベッドに2列植えする場合には、出てくる花房の向きを外側に、プランターの場合は一方向を向くように植えつけます。植えつけに当たっては図のように、クラウンが地上に出る程度とし、深植えしないことです。植えつけ後、晴天なら毎日かん水し、乾かさないようにして活着を促します。
【注釈】
掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。
- 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
- 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
- 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。