フキの植えつけと上手な管理
フキの植えつけと上手な管理
山野に自生するフキは、極めて数少ない日本原産の野菜です。家の庭先や木陰、畑の片隅などに植えておけば、あまり手を掛けなくても毎年取り続けられるので大変便利です。通常は葉柄を食べますが、早春に取れるフキノトウの、苦味のある独特な味も格別です。
植えつけの適期は、暑さが遠のき始めた8月下旬から9月にかけてです。すでに栽培されているところや自生地から根株を掘り上げてきて、しっかり充実した地下茎を3~4節(長さ10~15cmぐらい)に切り分け、これを種根とします。根株がなければ、園芸店などで少数ずつ袋詰めされたものが、シーズンに入れば売り出されます。
植えつけ場所には早めに石灰を全面にばらまき、よく耕し込んでおきます。そして50~60cm間隔にくわ幅の溝を掘り、元肥に堆肥(たいひ)と油かすを施したあと、土を戻し、25~30cm間隔に、横向きに種根を並べ置いて、3~4cm覆土します。その上に防乾、防暑のために稲わらまたは乾草などを覆っておきます。
茎葉が伸びてきたら、春から秋の間に3~4回ほど、少量の油かすを株の周りにばらまいて追肥をします。細根が浅いところに張っているので、肥料は根やけを起こさせないものを適量与えることが大切です。
夏の強い日差しを嫌うので、木陰など半日陰に植えるのがベターですが、日当たりの良い場所では遮光資材を用いたり、丈の長い作物を2~3列置きに植えるなど、陰を作る工夫をしてみましょう。
一度植えたら4~5年以上もそのままで収穫し続けられますが、良質品を得るには2~3年で植え替えすることをおすすめします。
【注釈】
掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。
- 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
- 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
- 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。