シュンギク 収穫後に花も楽しもう

シュンギク 収穫後に花も楽しもう

園芸研究家●成松次郎

シュンギクの生育適温は15~20度と冷涼な気候を好み、春(3~6月)と秋(9~11月)が栽培適期です。カロテンの含量が多く、ビタミンC、カルシウム、鉄分なども豊富です。

 

[品種]シュンギクの種類は、葉の大きさや切れ込み方により、大葉種、中葉種、小葉種に大別されます。大葉種は葉が大きく、切れ込みは浅く、えぐ味が少なく、「おたふく春菊」(中原採種場)、「菊之助」(タキイ種苗)などがあります。中葉種は切れ込みがあり香りが強い品種で、株立ち型では、「さとゆたか」(サカタのタネ)、「きわめ中葉春菊」(タキイ種苗)など、株張り型では、「菊次郎」(タキイ種苗)などがあります。

 

[畑の準備]種まき2週間前に、1平方m当たり苦土石灰100gを散布し、深く耕しておきます。1週間前に化成肥料(NPK各成分10%)100gと完熟堆肥1~2kgを散布して土と混ぜ(図1)、ベッド幅1~1.2mとし、高さ5cm程度の平畝を作ります。

 

[種まき]条間20cm、深さ5mm程度の浅いまき溝を4条切り、1cm間隔で種まきします(図2)。好光性種子のため、覆土はごく薄く掛けます。種まき後、十分に灌水(かんすい)し、発芽まで乾燥させないこと。また、幼苗を保護するために不織布をべた掛けすると良いでしょう。

 

[間引き・追肥]発芽後、本葉2枚までに3~4cm間隔に間引き、株元に軽く土寄せします。この後、本葉5~6枚の頃に、10~15cm間隔に間引き、1平方m当たり化成肥料50gを株元にばらまき、土寄せします(図3)。

 

[収穫]中葉種の株立ち型は、草丈が25~30cm程度になったら、葉4~5枚を残し、摘み取り収穫します。以後、伸びてきたわき芽の葉を2枚残して切り取ります(図4-1)。株張り型と大葉種では、草丈が20~25cm程度に育ってきたら、株ごと抜き取るか、株元から刈り取って収穫します(図4-2)。なお、春に咲く黄色い花は美しいので、株を残しておきましょう。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
イラスト:小林裕美子

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
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