レタス サラダ野菜の王様
レタス サラダ野菜の王様
園芸研究家●成松次郎
レタスの生育適温は、15~20度と冷涼な気候が良く、日が長くなる季節(春夏)にとう立ちします。一般地では栽培しやすい作型は、8月中下旬まき、11~12月取りです。栄養成分には、カロテン、ビタミンC、葉酸、カリウムなどを含む低カロリー食品として、サラダの主役です。
[品種]早生系では「ラプトル」(横浜植木)、「ユーレイクス」(みかど協和)、中生系では「シスコ」(タキイ種苗)などがあります。
[育苗]小型ポットでは5~6粒の種をまき、本葉2~3枚までに1本に間引き、本葉4~5枚まで育てます(図1)。発芽までは灌水(かんすい)は十分行い、まき床に新聞紙で覆うなど、土の乾燥を防ぎます。育苗中は、日よけのトンネルやよしずを掛けて強い日差しを避けます。
[畑の準備]植え付け2週間前までに、1平方m当たり苦土石灰100gを散布して、よく耕しておきます。次に、植え付け1週間前までに化成肥料(チッソ、リン酸、カリウム各成分10%)150g、堆肥2kgを施し、幅90cmの栽培床を作り、平らにならしておきます(図2)。
[植え付け]栽培床を平らにし、黒のポリマルチを張り(図3)、本葉4~5枚の苗を、条間30cmの3条、株間30cmに植え付けます(図4)。
[追肥]追肥は、結球し始めた頃に、株間のマルチに指で穴を開け、1平方m当たり化成肥料50gをまき、薄く土を掛けておきます。
[病害虫防除]植え付け後に地際で茎が切られていたら、ネキリムシを疑ってよいでしょう。株元を浅く掘って虫を探します。ヨトウムシには、BT剤(トアロー水和剤CTなど)で防除します。
[収穫]葉が巻き、球を押してみるとやや弾力がある頃がおいしい。切り口から白い乳液が出るので、布などで拭き取ります。
※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
イラスト:小林裕美子
【注釈】
掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。
- 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
- 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
- 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。